神戸で遺産相続問題に取り組む弁護士のブログ 顔も知らない相続人とのトラブル

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神戸で遺産相続問題に取り組む弁護士のブログ 顔も知らない相続人とのトラブル

2020/09/23

顔も知らない相続人とのトラブル 良かれとして思ってしたことがトラブルに発展

9月の4連休も終わり、神戸もだいぶ涼しくなってきました

お墓参りに行かれた方もたくさんいるのではないでしょうか

今日は、遺産相続のトラブルの事案についてお話しさせていただきたいと思います

遺産相続のトラブルというと、多額の遺産がある場合、兄弟姉妹間の感情の対立が激しい場合を相続されるのではないでしょうか

確かに、多額の遺産がある場合や、兄弟姉妹の仲が良くない場合には、紛争に発展することが多いと思います

しかし、遺産相続のトラブルについては、お互いに顔も知らない人同士が争うというケースもあります

「お互いに顔も知らない人同士」がなぜ、同じ人の法定相続人になるのかと疑問に思われる方もいるかと思います

決して珍しいことではありません

戸籍を確認すると、お父さんは結婚・離婚を繰り返しており、各結婚相手との間に子どもがいたというケースや、こっそり愛人との子どもを認知していたという事実が発覚することもあります。

以前、私は、依頼人から、独身で亡くなった兄【異母兄弟)の相続について依頼を受けたことがありました。

法定相続人を調査するために戸籍関係を集めたところ、お父さんが結婚離婚を繰り返していたため、会ったことのない兄弟姉妹が複数人いることが判明したことがありました。

さほど遺産があるわけではないこと、他の兄弟姉妹は亡くなった兄と交流がなかった事などから、依頼人としては、特にもめることはないだろうと考えて、まずは、自分で交渉をしてみることになりました。依頼人としては、亡くなった兄がお世話になった施設に幾分かの寄付をして、残りを平等に分配するつもりだったようです。

しかし、後日、法定相続人の一人から強いクレームがあり、紛争になりかけたので、私に一切の交渉を委ねることになりました。

クレームに発展した理由としては、最初の手紙で開示した財産内容に誤りがあり強い不信感を持たれてしまったこと、寄付を決定事項のように記載してしまい「なぜ、あなた一人で勝手に決めているの?」という不信感を持たれてしまったからのようでした。

私が交渉を開始して以降は、何度かの手紙と電話で、相手方の疑念を解消して、最終的には裁判手続きなどに至らず、無事遺産分割協議を整えることができました

 

最初の段階で疑念を持たれてしまうと、今後の交渉が長期化してしまうリスクがあります。兄弟だとしても、相手のことを何も知らない以上、最初に送付する文書については、疑念を持たれないように慎重に、できる限り情報を開示しておく必要があるのではないかと思います。

リライト神戸法律事務所では、遺産相続問題に力を入れて取り組んでいます

お悩みの方は、是非、当事務所にご相談ください。

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